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誠にありがとうございました。
企画意図と物語
「おにのここづな」という絵本がある。
山里で父と娘が暮らしていたが、ある日突然、娘が鬼にさらわれてしまった。
父親は娘が見つかるまで帰らないつもりで山奥に入り、長い間娘を探していた。
しかしやっと娘を見つけたとき、娘は鬼との間に子ども「こづな」をもうけていた。
こづなの機転で三人は鬼から逃れることができ、里でこづなは人の子として育てられた。
ある日こづなはいつも一緒に遊んでいる子どもたちを噛みつきたくなってしまった…
という昔話だ。
わたしはこの物語に出会ってからずっと芝居にしたいと考えていた。
物語は第二次世界大戦の時代
岩手県遠野の早池峰山(はやちねさん)のふもとの村で展開される。
本作品は、親と子の物語だ。
厳しい状況に陥った人が衝動的に生じた”怒り”と向き合ったとき
どうやって自分を優しい気持ちにさせるのか
これまでなかった災厄が突如発生したら
人間たちは何を思い、どうするのかを描いている
「優しさの在りどころ」をテーマとし据えている。
#小豆菜と志乃
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